【奴隷制】
　奴隷は主人の「所有物」として扱われ、その力の庇護を受け、主人に手を出せない程度の相手からは原則的に保護される。
　それは家畜と同程度のことであり、人らしいあらゆる権利を本質的には有さない。
　すべての奴隷には、奴隷であることと持ち主を示す魔法の烙印がつけられている。

【有力者】
　或いは有名者。何らかの強い"力"を有し、多くの人やモノをさまざまな形で従える人々。
　街の施設の多くは彼らが営む事業の一部か、彼らが相互に身を守るための協定を結んだ結果である。

【市民-庇護層】
　有力者の庇護の下にあるが奴隷ではない者、つまりはただの従業員。
　有力者が親族や友人を側近として置いているようなケース（富裕な庇護市民）と、奴隷よりも維持費がかからないという理由から普通に雇われているケース（貧しい庇護市民）に分かれる。
　いずれもがその有力者の従業員であることを示すもの（社員章など）を携帯している。

【市民-無所属】
　市民でありながら《保障章》をレンタルして暮らしている者。
　有力というほどの力はないが細々と営める者や、社員章なしで雇われている（雇われる側に安定はないが、雇う側は割安で済む）者が居る。
　前者は少数の奴隷を有することがあるが、後者は貧しい庇護市民とともに下流の階級といえる。

【外部の者】
　観光客や研究者、商人、傭兵、冒険者など、外からやってきて一時的に滞在する人々。
　暗黙のルールが敷かれた空気への慣れと相応の"力"、そして自信を持つ者を除き《保障章》をレンタルしてすごしている。

【保障章】
　身の安全を高額で貸すもの。借りる側が"財力"を示す事で、一定期間だけ有力者が共同でその"力"の庇護下に置くということを表す。
　首から提げたりバッジとして身につけたり等、体に帯びられる形をしている。作成に特殊な技術を用いている他、発効日を書き換える際もそれを使っているため、偽造は困難。
　門で外部の者に向けて短期のものが扱われている他、長期滞在者や市民向けのものと併せて役場などにも置いてある。基本的に、期間が長くなるほど一日あたりの価格は安くなる。