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PBCサイト『Petit -ペティット-』に参加中のPLが、主に独り言を呟きたいという欲求を満たす為のブログです。 暫定的に。
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闇の治癒術に関する理屈、の概要を語ってもらった。


先ずは今後の齟齬をなくすために、「魔術」の定義を確認しておこう。
 ここでは、「魔術」を「あらゆる願望を達成するための、非科学的な技術」とする。この「科学」とは広義のそれを指し、自然科学のみならず文学や芸術を含んでいる。つまり、ただ歌でヒトの心を揺り動かすといったことは「科学」に含まれ、「魔術」ではない。
 魔術は願望を叶える。ヒトはより効率的に生存するという願望を叶える為に火を利用する事を覚え、やがては摩擦などによって自ら火を生み出すことを覚えた。そして更に何時頃からか、その「何らかの目的の為に火を手に入れたい」という願望を、全く別の方法で叶える方法を編み出した。これを「魔術」と呼ぶ。

 ――この定義に則って今回の目的を確認しよう。「闇の力によって肉体や精神を回復させたい」。そして魔術はそれを可能にする。

 さて。今から提示する理論は確かに一部で実用化されているものだ。但し、オレには使えない。だからその術の感覚を伝える事は出来ないし、仮に実際の運用においては組みなおしたほうがいい部分があったとしてもオレはそれを知らない。それを念頭において本題を聞け。

 術の仕組みを平たく言えば、「回復に使う事が出来る形の闇を呼び出す若しくは作り出し、対象に負担をかけないようにそれを与える」という事になる。扱う闇さえ間違えなければ、光属性を強く持つ者に対しても有効な筈だ。

 一口に「闇」と言っても、その性質は多岐に渡る。一般的にはよくないものというイメージが強いが、確かにそれも闇の顔の一部ではある。危険なものを覆い隠し、見渡す為の光を奪い、ヒトを惑わせる。分からないという事は不安を煽る。時にヒトを殺す。また暖かな太陽を遮り凍えさせるのも闇だ。勿論、そういった種類の闇では心身を癒す事は通常出来ない。例外は関係ないので省く。
 では回復に使える闇とは何か。それは母性に似ている。つまり、受け入れ、守り、育むもの、安らぎをもたらすもの。見えない闇の中では、どんな醜いものも誹られる事はない。闇は全てを等しく受け入れ、守る。
 生き物の生まれるところは暗い。海の底、土の中、そして母の胎。未熟な命を守り育む闇。あらゆるものを恵む闇。
 闇は刺激を遮り安らぎと休息をもたらす。興奮した鳥獣を暗い部屋に入れて落ち着かせるように。ヒトは、闇に寄り添われると眠くなる。その結果、安らぎと休息が齎され、心身は回復する。
 ――プラスの印象も多様だが、大切なのはイメージだ。空から降る安らぎと、大地から溢れる癒しの力。ヒトの内で混ざり合い作り出されるもの。夜の闇をビロードに例える事はよくあるが、心身を癒す純粋な闇の手触りはそれに似ている。或いは毛布のようかもしれないが、滑らかで柔らかい。幽かに甘く、取り入れれば全身の緊張が抜けていくようなもの。
 それら暖かな闇が、例えば自分になら一体何を齎すのかイメージする。五感全てが、どのように感じるかを。闇に物理的な手触りや匂い、味、音があるわけもないが、ここで言う魔術の本質は願望を達成する事だ。その願望が物理的なものならば、魔術は物理的に作用する。だから、闇の魔力が感覚を呼び起こすのは自然な事だ。
 癒すのには何が必要かを思い描く。考えるのではなく肉体的な感覚に頼れ、起こそうとしているのは肉体的な変化なのだから。自分の内に、自分の望む世界を作る。既に願望が叶った世界を。手を伸ばせば触れられるのではないかと言うほど鮮やかに、現実と比べて全く遜色ないほどに。命の内にあり、外にある闇を通じて、現実とイメージが緩やかに、しかし確かに繋がっている事を実感する。

 それが出来たら、後は簡単だ。他の術を現実に結ぶ時と変わらない。自分の内にあるものを、望む通りのものを、望むところへ投射する。それで術が発現する。
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